さて、どのような山旅となりましたでしょうか？本文をお楽しみください。

行程（１日目）

　　　　　新穂高駐車場　→　白出沢出合　→　滝谷出合　→　槍平小屋
　　　　　　　　　　　　　　１２０　　　　　　　　１１０　　　　　　８０

　ロープウェイ乗り場手前の無料駐車場はすでに満車に近い状態です。平日の木曜日だというのに

人気の凄さがうかがわれます。大人気のコースですので当然かなと思います。

　何とか空いた場所を見つけ車を停め、駐車場から先に進みます。

　ロープウェイ乗場の手前にあるバスターミナル横の観光案内所の建物越しに北アルプスの山並み

が眺められます。来る途中で小雨が降っていたところもありましたが、空は快晴で青空が広がって

います。今年は雨の心配はなさそうです。ただ少しガスがかかっていて錫杖ヶ額は見えません。



　　　新穂高バスセンターからの眺め

　建物にあるベンチに座り、コンビニで買ったおにぎりを食べます。食後にしばし休憩。トイレをお借りし

準備万端で出発です。１１：３０。

　３日後に帰ってくるときに通る左俣谷の道を左に分け、今回は右に進み、ロープウェー乗場を通り

過ぎて右俣谷林道に入ります。左手にはロープウェー山麓駅があるのですが、何と今日はお休み。

というか、８月７日まで運休でした。稼ぎ時に夏休みに運休とは何か事情があるのでしょうか？

　ロープウェイ利用者用の駐車場があるのですが当然ガラガラでした。

　登山届はすでにメールで提出していますが、先程のバスターミナル横の新穂高登山指導センターや

この林道入口のポストでも提出できます。

　林道をしばらく歩くとその先にゲートがあり、車止めがしてあります。ということはここまで車で来れ

るのでしょうか？でも、ここまでの道は狭くガタガタでしたので、この程度歩くだけなら下に停めた方

が良いです。

　その先で道が舗装されています。１０分ほどでまた砂利道になります。この先で何か工事をしている

ようでトラックが数台走っていました。

　道は歩きやすいのですが、何せ暑いです。担いだリュックも重く、なかなかペースが上がりません。

ただ、廻りの木で日差しがさえぎられていて、時折風もあり、助かります。

　ガクアジサイがきれいに咲いていました。明日はお花畑の中を通りますので、そこも楽しみです。

　

　　　　　　　　　　ガクアジサイ

　左側を流れる鎌田川の水量は多いです。この道の片側には簡易な側溝があり、そこも水が流れて

います。本当に水の豊富なところです。

　橋を渡りさらに進むと、右側に穂高平近道の標識があります。前回来た時には、近道の言葉に

つられて入りましたが、急坂＋悪路で疲れました。今回はこのまま林道を歩きます。これも経験の

一つですね。

　１時間ほどで小屋があります。１２：２５着。ここは穂高平避難小屋で、夏の間、季節営業しており、

宿泊や食事が出来ます。隣に草原もあり、とてものどかです。小屋前のテラスで一休みします。

　先程分岐した道が、この小屋の所で合流しています。

　小屋は、下は石垣、上は木造のロッジ風の建物という昔ながらの建物です。



　　　　　　　　穂高平避難小屋

　５分の休憩後、再び林道を歩きます。白出沢出合まで、道はほとんど水平で助かります。

　途中に案内看板がありました。概略図で、距離感などがわかりにくいです。



　　　　　　　　　　　案内看板

　しばらく進むと砂防ダムがあります。ここがヤナギ谷。正面の赤茶けた斜面からの落石に要注意

です。

　1時間ほどで白出沢（しらだしさわ）の分岐に到着。１３：２５着。ここの分岐を右に進むと奥穂高岳

に行けますが、かなりの急斜面でしかも荒れているそうです。



　　白出沢分岐

　分岐から５分かからずに白出沢に到着。ここで右俣谷林道は終点となり、いよいよ登山道に入ります。

ここの標高は１，５５０ｍです。槍ヶ岳の山頂まで標高差は１，６００ｍ。まだまだあります。

　ここで少し休憩です。丁度良い石のベンチがありました。



　　　　　白出沢手前の石のベンチ

　白出沢は涸れ沢となっていて簡単に渡れましたが、対岸の取りつき場所がわからず、崖のような

ところをよじ登りました。足場が崩れて大変でした。登ってみると１０ｍほど先に登り口がありました。

　（写真中央の砂防ダムのコンクリート壁の左側が登り口でした。）
　　　　　　　　　　　　↓


　　　　　　　　　　白出沢

　沢を渡ったところから登山道になります。これまでと一転して、木の根っこが邪魔で歩き難い林の中の

道となります。ですが、針葉樹の大木が日差しを遮ってくれるので涼しく、それに傾斜も緩くて気持ち良く

歩けます。左手の右俣谷からの心地よい瀬音をＢＧＭに、順調に歩きます。

　登山道の周りに花が咲いていました。



　　　　　　　　　　　センジュガンピ　　　　　　　　　　　　　　　　　　キバナホトトギス



　　オオユバユリ

　沢を渡って１時間ほど歩いたところで休憩。前方上に南岳から大喰岳の稜線が見えています。

　左手の沢が轟々と音を立てて流れています。鳥の声が聞こえ、のどかな森の中といった雰囲気です。



　　　　　登山道　　　　　　　　　　　　南岳から大喰岳の稜線

　３０分ほどでチビ谷に到着。１４：５０。標高１，６５０ｍなので３０分で１００ｍ登りました。このくらいの

登りだと楽なのですが。

　実はここを次の滝谷と勘違いしたために、この後「時間が合わない。」と大変でした。

　ここは平常時は涸れ沢ですが、大雨時の急な増水に注意が必要な場所です。大雨の後はまず渡れ

ないと思っていた方がよいそうです。

　また、残雪が残っている時は上部に向かって登らないように注意しないといけません。対岸の登山

道取り付き地点にはほぼ水平移動です。登ってしまうと急斜面で対岸に降りられなくなってしまいます。

　さらに３０分で滝谷出合に到着。１５：２５。標高は１，７５０ｍ。滝谷は水量豊かな流れがあります。

　実は先週の１３日に大雨のため橋が流されてしまいました。よく１４日にはかけ替えられたそうです。

最初橋が流されたとの情報を見た時、今回の登山の計画を練り直さないといけないと大慌てでした。

関係者の方の感謝です。（そのためか定点観測用のカメラが設置されていました。）

　左岸には滝谷避難小屋があります。ここで一休みすることにしました。

　正面に見えるのが数々のクライマーが歴史を刻んだ岩壁です。その象徴としてそびえる滝谷ドーム

の姿は圧巻です。

　５分休憩して、滝谷のガレ場を渡り、沢にかけられた木橋を渡ります。対岸には藤木九三氏の

レリーフが岩壁にあるはずなのですが、見当たりませんでした。

　（ちなみに、藤木氏は大正・昭和初期に活躍され、日本にロッククライミングを普及された方です。）

　ここは今回の飛騨沢ルート内で唯一、常時流れのある場所でもあり、特に増水時の沢の状態には

最大限の注意が必要な場所です。



　　　　　　　　滝谷を橋で渡渉

　沢を渡ったところから南沢へ向けて急な登りが始まります。ですがそれほど急傾斜というわけでは

ありませんでした。これまでの細い灌木と違い、ブナの大木が登山道の周りに現れ始めました。

　ここにはゴゼンタチバナが咲いていました。



　　　　　　　　　ゴゼンタチバナ

　３０分ほどで南沢に到着。１６：００。標高は１，９００ｍ。岩がゴロゴロ転がる道を進みます。この場所

も平常時は涸れ沢ですが、やはり大雨による増水時には渡渉不能となるまで増水する場合があります。

　特に下山時にこのコースを通った時、ここで沢を渡るのが難しい状況だとこの下の沢は間違いなく

渡れません。槍平小屋へ引き返すのが最善の策です。

　実はこの辺りで、上記に書いた通り位置関係を間違えていて、なかなか小屋に着かないのでかなり

焦っていました。でも小屋に気づかずに通り過ぎるわけはないので、前に進むのみでした。

　さらに約３０分ほど樹林帯の緩い登り道を歩くと木道が現れ、これがまもなく槍平の目印です。

　この木道を見た時にはほっとしました。１６：３５。

　木道が終わると急に視界が開け、木橋で渓流を２つ渡って槍平小屋に着きます。１６：４５着。



　　　　　　　　　　　槍平小屋にて

　槍平は林が開けた場所で小川が流れ、なんだか山の中ではないような感じです。今日は個室を確保

しましたのでゆっくりと休めそうです。

　宿泊の手続きをして、着替えをして小屋前で軽く一杯。ですが、この小屋はすでに標高２，０００ｍの

地点にありますので、飲みすぎは禁物。軽く一杯だけです。

　標高のせいもあるのでしょうが、意外と気温が低く寒いくらいです。上着を着ましたが、昨日までの

街の暑さが噓のようです。



　　　　　　　　小屋前のベンチにて

　寒くなってきたの小屋に戻ると夕食の時間です。夕食はインドカレーです。実は明日のお昼用に

持って来たのがカレーでした。思いっきりかぶってしまいました。

　ですが美味しくいただき満腹になりました。部屋に戻って雑談したのち、早めに就寝です。

　今日この小屋に泊まったのは２０名ほど、個室を取ったのですが、空いていたので相部屋でも変わら

なかったですね。

行程（２日目）

　　　槍平小屋　→　千丈ヶ原分岐　→　飛騨乗越　→　槍ヶ岳山荘　→　槍ヶ岳　→　槍ヶ岳山荘
　　　　　　　　　１３５　　　　　　　　　１１５　　　　　　　２０　　　　　　　　３０　　　　　　３０

　朝５：００起床。朝食を済ませ６：１０出発。天気は快晴。雲もわずかにあるだけで最高の天気です。

　流石にこの時間だと涼しいです。もう少し早く出発したかったのですが、朝食が５：４５からということ

でしたので仕方ありません。

　余談ですが、昨日この小屋に泊まったのは私たちを含めて１５名でした。木曜日の夜ということを

割りびいても少ないです。上高地からのルートに比べると１/１０位でしょう。

　もう一つ余談ですが、新穂高を夜明け前に出発したというトレランの方がいました。ここまで３時間

かからなかったそうです。

　小屋の前にあるキャンプ場のルート標識に従い、槍ヶ岳へはキャンプ場右側の脇をまっすぐ進み

ます。槍ヶ岳方面の最終水場のある標高２，２５０ｍまでは比較的緩やかな樹林帯歩きになります。

　登り始めは樹林帯ですが、やがて潅木に変わり視界が広がります。ここが標高２，１５０ｍ地点で、

ここから穂高の稜線を望めます。

　この辺りから高山植物が見られるようになってきました。



　　　　　　　　　　ミヤマキンポウゲ　　　　　　　　　　　　　　　　シモツケソウ



　　　　クルマユリ　　　　　　　　　　　　　ミヤマゼンコ　　　　　　　　　　　　　　　　　登山道

　昨日の小屋も空いていましたが、コース上もほとんど人がいません。上高地からのコースとは大違い

です。この時期に混雑から逃れて、静かな山歩きが出来ることはこの飛騨沢ルート最大のメリットかも

しれません。

　標高２，２５０ｍの付近の最終水場に到着。７：１５。もちろん休憩です。冷たい水が美味しいです。

　ここで水が補充できるのでしたら小屋から持ってこなくてもよかったのですが、万一がありますので

用心のために持ってきました。

　ここから道がどんどん傾斜を増してきます。途中にかなり年季の入った看板がありました。



　　　　　　　　年季を感じる看板

　３０分ほどでジグザグの登りを上がりきると、大きなダケカンバの木の立つ平らな場所に８：００に到着。

ここでも一休みです。この標高２，４５０ｍ付に立つダケカンバは通称「宝の木」と呼ばれているそうです。

積雪時や残雪時の貴重な目印となることからそう呼ばれているそうです。

　ガスが少し上がってきています。時間的に少し早いです。山頂に着くまで上がってほしくないのですが。



　　　　通称「宝の木」のダケカンバ

　ここまでは樹林帯の中を歩いてきましたが、ここからは草原の中の道となります。日差しはきつく

じりじりと焼かれます。日焼け止めはしっかり塗っているのですが、日焼けしそうです。

　ここでようやく２組の方に追い抜かれました。また、下山する方ともすれ違いました。

　さらに３０分ほど登るとやがて標高２，５５０ｍ、飛騨乗越方面（写真右側）と千丈乗越方面（写真左側））

への分岐点に到着。８：２５。



　　　　　　　　　　千丈乗越方面　　　　　　　　　　　　　　　　　　　飛騨乗越方面

　ここは千丈ヶ原と呼ばれるところで、名前の通り広い斜面一面が緑の絨毯となっています。花もたくさん

咲いていてまさに百花繚乱です。

　分岐点には夏山シーズン中には救急箱が設置されています。

　こうしてみると問題のない場所に見えますが、残雪時期の特に濃霧時には道迷いが起きやすい場所

です。

　南方向に笠ガ岳が見えるはずなのですが、ガスがかかり山頂部が見えません。美しいシルエットの

山で、どこから見てもわかるんですがさすがにが過ごしには見ることができません。ぜひまた登りたい

山です。



　　　　　　　　　　　救急箱　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　南の笠ヶ岳方面

　左手に双六岳から槍ヶ岳に続く西鎌尾根が大きく、そこを縦走する人が小さく見えます。明日の朝、

あそこを歩きます。

　ここから西鎌尾根に登り、槍ヶ岳に向かうこともできます。２組の方がそちらに向かっていました。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　分岐点にて



　　　　　　　　　仁王立ちポーズ

　私たちは直登コースで山頂に向かいます。こちらも２組の方が先を登っています。

　このコースは直登と言われるだけあってなかなかに傾斜がきついです。

　さらに３０分ほど登ると槍ヶ岳の穂先が見えました。でもまだ遠いです。ですが目印にして登ります。

　（実はこの時見たのは槍の穂ではありませんでした。）



　　　　左端が勘違いした偽の槍の穂

　標高２，６００ｍの看板がありました。山頂まであと５００ｍです。

　斜面の登山道の周りにはお花畑が広がります。槍ヶ岳は岩場が有名ですが、山頂までの中腹とはいえ

こうしたところもあります。何度か写真を撮るために立ち止まり、眺めます。



　　　　　　　　　ハクサンイチゲ　　　　　　　　　　　　　　　　　ミヤマダイコンソウ



　　　　　　　　　　　イワツメクサ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　コケモモ



　　　　　　　　　　ハクサンフウロ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　チングルマ　　　　　　　　　　　　　　　　　ハクサンイチゲ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　確認中

　お花畑が終わると、道に岩が目立ち始め、やがて岩場の斜度がきついジグザグの登りとなります。

　周りにハイマツの木が目立ち始めました。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　西鎌尾根稜線



　　　　　　　　　　　　登山道　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お花畑

　去年登った双六岳が見えています。同じく泊まった鏡平小屋も見えます。明日の夜に泊まります。

ということであそこまでいかないといけませんが、今日はこの上の槍ヶ岳山荘に泊まります。



　　　　　　　双六岳と鏡平小屋

　２，７００ｍ地点まできました。一休みです。小さいですが看板が置かれていました。

　北方向に見えているのは水晶岳でしょうか？

　さらに１５分ほど登ると小さな岩がゴロゴロ転がる地点に来ました。ですが上部にはまだお花畑が

あります。こんな標高の地点まで花が咲いています。そして人が少なく静かなのでゆっくりと花を楽しみ

ながら登ることができます。このコースの最大の長所です。この２点は上高地からのコースに勝って

います。

　やがて２，８００ｍ地点に到着。あと３００ｍです。９：３０着。



　　２，８００ｍ地点

　１５分ほど登ると黒部五郎岳が見えてきました。この辺りにもお花畑があり目を楽しませてくれます。



　　　　　稜線越しに黒部五郎岳

　さらに登って２，９００ｍ地点に到着。１０：００。流石に回りが岩だらけになってきました。ガスが

どんどん上がってきます。休憩している間にも、下の写真の通り、周りは真っ白になってしまいました。

山頂からの景色が見られるとよいのですが。



　　　　　　　　　ガスで周りは真っ白

　１０分ほど登ると看板があります。おそらく飛騨乗越の看板だと思います。もう少しです。

　ジグザクの道を何度も折り返しながら登りきると、ようやく飛騨乗越に到着。標高３，０２０ｍの、

日本で最も高い峠です。１０：２０着。もうそこに、槍ヶ岳の頂上が見えています。ですが一休みです。

流石に疲れました。



　　　飛騨乗越　　　　　　　　　　槍の穂

　目の前に長野県側の山々が広がります。こちら側はガスがかかっていませんでした。

　真正面に表銀座方面の燕岳に大天井岳。そして常念岳、蝶ガ岳と目に入ります。

　足元には殺生ヒュッテとその向こうに大倉ヒュッテがあり、その横に上高地から槍沢経由の道があります。

今も１０人くらいの方が登ってきています。



　　中央が常念岳　下の赤い屋根は殺生ヒュッテ　小屋横の白い線が槍沢からの登山ルート

　ここから稜線を右に行くと南岳の先で大キレットを越えて行く穂高連峰への縦走路です。我々は左へ。

　テント場の中を縫うように進みます。ここのテント場は岩場に階段状に作られています。

　１５分で槍ヶ岳山荘へ到着。ここは大きな小屋でいつも賑わっています。１０：４５着。小屋の前から

は目の前に槍の穂先が見えており、迫力があります。



　小屋前のベンチから

　一休みしようと思いましたが、槍沢を大勢の人が登ってきます。荷物を置いて急いで山頂へ。

　上りと下りが別ルートになっており、鎖場と梯子も設置され、目印もたくさんつけられていて、以外と

簡単に登れます。

　とはいえ流石に槍ヶ岳山頂、岩場は要注意です。足場を確認し、鎖やホールドをしっかりと利用して

慎重に登ります。今日はガラガラに空いた状態なので、途中で立ち止まることなくスイスイ上がれると

思っていたのですが、途中で停止。理由はすぐ先にいる二人組の方があれこれ講釈しながら登って

いるのです。「どこどこの鎖場はもっとすごかった。」とか「ここの鎖の状態は何々」とか話しています。

「そんなことは降りてからゆっくりと話してくれ。」と思いますが口には出さず、ひたすら待ちます。

　はっきり言って鎖場の登り方は「下手○○」というレベルでした。たいてい偉そうな講釈をする人は

下手○○と相場が決まっています。何よりの証拠に、あっという間に私達が追いついたのですから。

当然、この二人組の前は誰もいない状態でした。

　最後に垂直の３０段ほどの階段を２箇所よじ登ります。流石にこの２本の梯子はスリル満点でした。

このような時のコツというか方法は、下を見ずに前と斜め上だけを見て登ることです。

　小屋から丁度３０分で憧れの槍の穂先の先端に到着。１１：２０着。

　山頂からは３６０度何一つ遮るものがなく、これぞ絶景と言うべき眺めが広がっています。日本一と

いっても良いでしょう。しばし感動に浸ります。

　前回来たときは大渋滞で、鎖場の途中から並んでしまい、山頂でも写真を撮るのに順番待ちの

状態でした。

　今日は貸し切りに近い状態で、ガラガラです。おかげで景色をゆっくり楽しむことができました。

　ガスが上がってしまい北方面の景色は見られませんが、それでも南、西方面は充分な景色が

楽しめました。



　　　　　　　　　　　山頂にて　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山頂から槍ヶ岳山荘



　　　　　　　　　　　飛騨方面　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　長野方面



　　　　　　　　　足のすくむ崖際

　いつまでも去りがたいのですが、そういう訳にもいきません。後ろ髪をひかれつつ降りることにします。

　山荘に戻るまでの間、２０人程の人とすれ違いました。おそらく、槍沢ロッジを朝発って来たのでしょう、

今回のコースは槍沢のコースより早く登れます。山荘に着くと、小屋前の広場は山頂へ向かった人の

荷物でいっぱい。金曜日の午前中でこの有様なのですから、シーズン中の休日の混雑は想像するのが

怖いです。

　槍沢からはどんどん人が上がってきます。昨夜の槍沢ロッジはかなり混んだんでしょうね。飛騨側

からのコースにして良かったです。

　１２：００に小屋まで戻りました。贅沢なことに今日はこれでおしまいです。この槍ヶ岳山荘に泊まります。

　この小屋に泊まるのも久しぶりです。３０年ぶりくらいでしょうか？

　少し遅くなりましたが、小屋の前の広場で昼食です。今日は久々に山カレーです。アルファ米とレトルト

パックのインスタントカレーですが、実に美味しいです。満腹になりました。今夜の宿の食事がカレーで

ないことを祈るだけです。（もちろん、事前に調べて違うことは確認しています。）

　小屋のすぐ横にも花が咲いていました。標高３０００ｍに咲く花です。



紫色がミヤマオダマキ　黄色がミヤマキンポウゲ

　山頂からの景色もすばらしかったのですが、小屋の前のベンチからの景色も文句なしです。まさに

天上のテラスです。

　流石にまだ宿泊の受付は始まっていないので、のんびりと過ごします。

　この後はゆっくりと休みます。

行程（３日目）

　　　槍ヶ岳山荘　→　千丈乗越　→　硫黄乗越　→　樅沢岳　→　双六小屋　→　鏡平小屋
　　　　　　　　　　５５　　　　　　　　１８０　　　　　　６０　　　　　３５　　　　　　　　１４０

　朝４時に起床。前日は１９時に寝たため、暗いうちに何度も目が覚めてしまいました。

　外に出て久しぶりに日の出を観ます。雲がありなかなか昇りませんでしたが、４：５５に日の出が

見られました



　　　　　　　　　　日の出　　　　　　　　　　　　　　　　槍ヶ岳山荘前にて

　５：００からの１番の回で朝食を食べ、５：３５に出発します。小屋前から最後の眺めを楽しみます。



　　　　　　　　　左の西鎌尾根へ　　　　　　　　　　　　　　　　　大喰岳から北穂方面

　ここから西鎌尾根を通り、双六岳に降ります。初めてのコースです。実は今回の縦走で、最も楽しみ

にしていた区間です。

　西鎌尾根の入口で待っていたのが素晴らしい展望。北方向に裏銀座の名峰群の鷲羽岳、水晶岳、

野口五郎岳、烏帽子岳。その先には爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳と白馬岳でしょう。西には双六岳と三俣蓮華岳

その奥に黒部五郎岳、遠く薬師岳、立山・剱岳あたりまで見通せます。

　歩き出す前からこの展望、素晴らしいの一言です。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　写真では感動が伝わりにくいです。

　西鎌尾根へ足を踏み入れます。最初は九十九折のガレ場を下って、一気に標高を下げます。

大きなカールがいくつもあります。登山道脇には大きな岩が立ち並ぶという他ではあまり見られない

景色です。左側には昨日登った飛騨沢があり、ジグザグの道がはっきりと見えています。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　昨日登った飛騨沢



　　　　　わずかに残っていた雪渓

　北アルプスの雄大さを物語るかのような眺め、ここまで来ないと見ることができない眺め、登山者

冥利に尽きるというものです。

　景色を楽しみながら、少し下った所で槍ヶ岳を振り返って見ると、槍ヶ岳山荘からは、良く見えない

位置にある槍ヶ岳の小槍がはっきりと見えます。「アルプス一万尺」の歌に出てくる「アルプス一万尺、

小槍の上で～♪」の小槍はあれです。

　正面に昨日見ることのできなかった笠ヶ岳が、左手に奥穂高岳からのジャンダルムが見えています。
　


　　　　　　　　　　　　笠ヶ岳　　　　　　　　　　　　　　　　　　　奥穂高岳とジャンダルム

　西鎌尾根はなだらかな稜線の道と油断していたら。その先に何ヶ所か鎖場も登場しました。ガレ場に

設置されていて、それほど急斜面ではないのですが、細かい石が多いので鎖をうまく使い、注意して

下ります。こうした場所では落石を発生させないように注意しないといけません。

　やがて千丈乗越の分岐に到着。６：３０。昨日通った千丈ヶ原の分岐が見えています。ここまで登り

西鎌尾根を登って槍ヶ岳に行くルートが人気だそうですが、こちらも結構大変でしょう。

　ここからは右の双六岳方面へ。いったん下り坂は終了して、この先は小さなアップダウンを繰り

返します。



　　　千丈乗越　　　　　　　　　　　　西鎌尾根　先に双六岳

　その先には昨日登った右俣沢と明日降りる左俣沢が見えています。



　　　　　右俣沢　　　　　　　　　　左俣沢

　下るにつれて、岩場を過ぎ、登山道の周りに緑も多くなってきて、高山植物も増えてきます。この

あたりから、登山道脇にはお花畑がいくつも見れるようになってきて、目を楽しませてくれます。



　　　　　　　　　　　　イワギキョウ　　　　　　　　　　　　　　　　　イワオオイ



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　確認中



　　　　　　　　　　確認中

　前方の稜線の下に赤い屋根が見えています。あれが鏡平小屋。何度も泊まったことがある小屋で

今日の宿泊地です。あそこにも北アルプスで有名な絶景が待っています。でもまだ４時間はかかり

ます。

　振り返ると槍ヶ岳が遠くなっています。




　　　　　中央の赤い屋根が鏡平小屋　　　　　　　　　　　槍ヶ岳

　奥穂高岳からジャンダルムを越えて西穂高岳までの山並みがきれいに見えています。その先には

乗鞍岳も見えています。

　明日下る左俣沢の先に新穂高の建物が見えています。



奥穂高岳からジャンダルムを越えて西穂高岳　その奥が乗鞍岳

　この辺りは、槍ヶ岳の岩場エリアから、双六岳・裏銀座の緑豊かなエリアに変わる境が良くわかり

今回のルートの中では一番興味深かったところです。山の表情が良く出ていて面白かったです。

　登山道の周りは岩場ですが、わずかな土の所に花が咲いています。思わず頑張れと声をかけたく

なります。



　　　　　　　　　　ミヤマアオイ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イブキジャコウソウ

　８：４０に硫黄の頭の横を巻きます。少し先に硫黄乗越がありますのでそこまで言って休むことにします。

　と思っていたら８：５０にまた小ピークにつきました。どちらが硫黄の頭なのか？看板等は全くありま

せんでした。

　９：００に硫黄乗越と思われるところに着きました。ここも看板は全くありません。でも、北側に木が

まったくない白っぽい色をした硫黄岳があります。山は火山で硫黄が噴出していて登れませんが、

山の麓に湯俣温泉という秘湯があり、かなり以前に裏銀座を周回した時に行きました。お湯は真っ白

な硫黄泉で良いお湯でした。さらに、河原を掘ると湯舟ができて、河原で入浴できるという面白い所

でした。（実際には掘るのが大変で、浅い湯舟でお湯が少なくて十分には浸かれませんでした。）

　時刻はまだ９時だというのに、この日も信じられないほどの猛暑です。山の上でもこの暑さ。下界は

悲惨でしょう。

　振り返ると、槍の穂先はもうずいぶんと見上げる位置になります。かなり下ってきました。登山道は

岩場から緑に囲まれた道となっていました。やはりこうした道は楽に歩けて助かります。北側には

硫黄谷があります。ここまで硫黄のにおいがします。登山道の周りはお花畑です。



　槍ヶ岳をバックに　　　　　　　　　　　　　　　硫黄谷　　　　　　　　　　　　　　　　　お花畑

　少し先の所にイワカガミとコバイケイソウが咲いています。その先の所にも花がたくさんありました。



　　　　　　　　　　イワカガミ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　コバイケイソウ



　　　　　　　　　　　ハクサンチドリ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハクサンフウロ



　　　　　　　　ミネウスユキソウ　　　　　　　　　　　　　　　イワオオイとヨツバシオガマ

　小ピークはあるものの、全体的にはなだらかな稜線の道です。西鎌尾根の稜線で一番歩きやす

かったのがこのあたりです。疲れた足には助かります。何よりも緑が豊かになって目を楽しませて

くれます。

　ですが小さなピークがいくつも続くということは当然登りもあります。疲れた足には結構堪えます。

　さらに歩き続け、９：３０にようやく硫黄乗越に到着。



　　　　　　　　　　硫黄乗越

　この西鎌尾根は途中に水場がないので出発前に水の補給は欠かせません。昨日泊まった小屋で

補給した水を節約しながら飲みました。この時期は暑さとの戦いです。でも、この先にある双六小屋は

水が豊富なことで有名な小屋です。それを励みに歩き続けます。

　振り返ればいつでも槍ヶ岳が見えます。下るにつれて、どんどん小さくなって来て、かなり下って

きたことを感じますが、双六小屋に近づいているということだと自分を励まします。

　時刻は１０：００ですが、もうかなりガスが上がってきました。この３日間ガスが上がるのが早いです。

湿度が高いのでしょうか？

　この西鎌尾根は樹林帯が全くと言ってなく、日差しを遮ってくれるものが全くないので、１日中、陽射し

に焼かれて顔が火照っています。下山したら日焼け後の薬を塗らないと。お肌の曲がり角は遠の昔に

曲がり終え、ケアをしっかりしないと大変です。

　山の上のこの標高で、この時間でこの状況では、街中の気温はいったい何度なのでしょうか？今年も

夏の暑さは異常です。と同じことを昨年の夏も話していた記憶があります。

　振り返ると、槍ヶ岳がさらに遠く離れていました。もう小さな岩の塊です。地図で見る限りでは、大した

距離もなさそうだと感じた西鎌尾根でしたが、実際に歩いてみたら大違いでかなりの歩き応えでした。

昨夜槍ヶ岳山荘に泊まって良かったです。

　この後もいくつかの小さなピークを乗り越えて、ようやく最後に縦沢岳が見えてきました。東樅沢岳

手前は結構な上り坂です。１００ｍ程ですが疲れた足には堪えます。

　ようやく登り切ったと思ったらまた下り。心が折れそうになります。こんな時は気分転換。景色を眺め

ます。正面に双六岳から三俣蓮華岳への稜線が見えます。そこには大きな雪渓が残っています。

　他の場所の雪渓は小さかったのですが、あそこは大きなものが残っていました。

　縦沢岳への登りは、足の疲れもあり、ゆっくりと登りました。これが最後の登り坂と思い登ります。

　ようやく樅沢岳に到着。１０：３０。ここからの眺めも素晴らしいです。目の前に見えるのが鷲羽岳。

その右奥に見える、雪が積もっているように白い山が野口五郎岳。以前、裏銀座を周回した時に登り

ました。山頂は花崗岩と白い砂利に覆われていて、初めて登った方は、その白さにまず驚くでしょう。

　裏銀座コースも、前回歩いてから随分経ちましたので、また行きたいです。



　　　　　　　　　　　　樅沢岳　　　　　　　　　　　　　　　　去年泊まった三俣山荘と鷲羽岳

　山頂を後にして５０ｍほど進んだらまた樅沢岳山頂の標識がありました。どちらが本当の山頂なのか？

ま、どちらでもよいです。

　樅沢岳から双六小屋への最後の下り坂を下ります。ここで最後の展望が見られました。広い稜線と

目の前にそびえる双六岳から三俣蓮華岳、そして鷲羽岳へと続く山並み。槍ヶ岳から穂高への

岩稜帯とはまた違う、緑と雪のコントラストの美しい山風景が広がっていました。その手前にようやく

双六小屋が見えてきました。



　　　　　　　　双六岳と双六小屋

　１１：０５に双六小屋に到着。疲れました。正直西鎌尾根の稜線を甘く見ていました。後半は地図上

では標高差が少なく、平坦なように見えましたが、細かいアップダウンが長く続き、相当疲れました。

　暑さのせいもあるでしょうが、かなりのハードさでした。

　双六小屋は、双六岳山頂下に広がる平坦な場所にあり、水が豊富です。近くには池があるほどです。

　そのため小屋の奥には誰でも飲める水場があります。本当に助かります。確実に補給のできる水場は

貴重ですので。

　２０２０年に登った黒部五郎岳でも帰路の太郎平小屋でがぶ飲みしましたが、登山中に脱水状態に

近い状態になると、信じられないくらい飲んでしまうときがあります。

　小屋の前にあるベンチに腰掛けて昼食です。この小屋は食事が充実していて、昼食も食べられます。

ごはんが食べたくてカルビ丼にしましたが、いろいろなメニューがありました。名物のおでんもあります。

　この小屋も評判の良い小屋なので、今日は土曜日ということもありきっと満員でしょう。

　私達はもう少し先にある、鏡平小屋に向かいます。１１：４０出発。

　双六小屋から弓折乗越までの間にもお花畑が多くあります。クロユリやシャクナゲの咲いている

ところもありました。



　　　　クロユリ　　　　　　　　　　　　ハクサンシャクナゲ

　途中のくろゆり平で一休み。１２：２０。西方面が開けていて、いつもなら日本海方面が見られるの

ですが、今日はガスが上がってしまい、何も見えませんでした。周りは真っ白の状態です。



　　　　　　　　　くろゆり平

　２０分ほど進むと花見平に到着。１２：４０。ここにもベンチがあります。周りはお花畑です。いつもなら

かなり大きな雪渓があるのですが、今年は小さのものしか残っていませんでした。昨年冬は小雪だった

そうですが、その影響でしょうか？

　途中でうぐいすが良い声で鳴いていました。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　花見平のお花畑

　弓折乗越分岐に１３：０５に到着。ベンチはあるのですが人でいっぱいです。この時間いここにいる

というのは、朝、新穂高から登ってきたのでしょう。崖下に鏡平小屋の屋根が見えています。あと少し

です。



　　左の赤い屋根が鏡平小屋　右が鏡池

　稜線の道は良かったのですが、鏡平への下りは疲れた膝にこたえます。「へへへへ」という膝の

笑い声が山にこだましています。

　途中に弓折中段という看板と小さな池があります。１３：３０に到着。ここが稜線から小屋までの中間点

になります。



　　　　　　　　弓折中段の池

　鏡平小屋に辿り着きました。１４：００。今日は８時間以上歩いたことになります。

　予定では６時間半で歩く計算でした。今回はゆっくり歩いているせいか時間がかかっています。

　宿泊の手続きをして荷物を部屋に置き、着替えて小屋前のベンチで宴会です。

　この小屋の名物のかき氷の幟が出ています。注文しようか迷いましたが、結局止めました。やはり

ビールです。乾杯して冷たいビールが喉を通ります。最高です。



　　　　　鏡平小屋　　　　　　　　　　　小屋前のベンチにて



　　　　　　　　小屋前のベンチ

　ここからは今日下ってきた西鎌尾根が見上げられるはずなのですが今日はガスがかかり見えません

でした。残念です。

　ですが３日間を振り返りながらの宴会は最高です。

　年齢的に、もうここには来れないと思います。景色を目に焼き付けながら、酒が進みます。

　夕食も美味しく、満腹となり、爆睡しました。

　
行程４日目）

　　　　　鏡平小屋　→　シシウドガ原　→　秩父沢　→　わさび小屋　→　新穂高駐車場
　　　　　　　　　　　４０　　　　　　　　　　５０　　　　　８０　　　　　　　　　７０

　４：００に起床し、外に出ると今日も晴。今日は４：３０から朝食なので涼しいうちに歩き出せます。

　今日は４時間ほどを下るだけなのでのんびりしても良いのですが、涼しいうちに降りようと思い、朝食

を済ませ５：０５に出発しました。

　残念ながら雲がかかっていて鏡池からの逆さ槍は見ることができませんでした。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑
　　　　　　中央の木の向こうに槍ヶ岳　　　　　　　　　　　　　この辺りが穂高連峰

　池を後にして、山々に別れを告げて下山開始。来年は水晶岳に登る予定ですが、このルートを通るか

どうかまだ決めていませんので、この景色を楽しめるかどうか微妙なところです。

　新穂高までの小池新道の下りは意外と長いです。ただひたすら降りるのみです。下山開始です。

道端に霊人草が咲いていました。



　　　　　霊人草

　５：２５に「熊の踊り場」に着いたのですが、今年は水が枯れていて花も全くありませんでした。

　シシウドヶ原に５：４５に到着。ここにはベンチがあります。以前はここから２つのルートがあったの

ですが、現在は１つになっています。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　シシウドヶ原にて

　何とここにオコジョが２匹いました。何とか写真に撮りましたが、かなり人間になれているようです。



　　　　標識の上にいるのがオコジョ

　６：０５に上涸沢に降りてきましたが完全に枯れています。

　６：１０にイタドリヶ原に到着。大きな石がランドマークです。ここでは休憩せずに進みます。

　この辺りから登ってくる方がぽくなりました。新穂高までの間に５０名以上とすれ違いました。

　６：２０に下涸れ沢に到着ここも完全に涸れています。去年は音を立てて流れていたのに。山は

天気次第で状況が一変するという見本みたいです。

　６：３５秩父小沢に到着しました。ここは水量豊かに流れていました。冷たい水にタオルを浸し、

首筋を冷やします。水は冷たくて気持ち良いです。今回のルートは水が豊富で助かりました。



　　　　秩父小沢

　５分ほど進んだところに秩父大沢があります。ここも水量豊に流れています。掛けられた橋を渡り、

先に進みます。

　７：００にようやく小池新道入口の橋が見えてきました。でもまだ距離も高度差もあります。

　対岸の山裾に、初日に歩いた右俣沢の道が見えています。

　小池新道の入口に７：３５到着。小屋から２時間半かかりました。予定よりも少しかかっています。



小池新道入口の標識と歩いてきた山

　ここから林道歩きになります。７：５５にワサビ小屋に到着しました。

　ここは山小屋ですが、新穂高から車で来ることができます。（もちろん関係者のみ）

　そのため、小屋前には飲み物はもちろん、オレンジ、トマト、キュウリが流水が流れる木桶の中に

浮いています。何とスイカもあります。私はキュウリを、お二人はトマトとオレンジを食べました。



　フルーツのお風呂　　　　　　　　　　　わさび平小屋

　それからこの小屋の名物はそうめんです。どうしようか迷いましたが、今日はこの後高山ラーメンを

食べる予定なので、パスしました。８：１０出発です。

　ここから新穂高まであと１時間ほど。もうひとがんばりです。

　途中でガクアジサイがまだ咲いていました。６月の花なので、やはりここは涼しいのですね。



　　　　　　　　　ガクアジサイ

　その先で正面に錫杖ヶ岳が見えました。難コースの山なので登る機会がありませんでした。



　　　　　　　　　　錫杖ヶ岳

　途中に「お助け穴」というところがあります。ここは岩の間から風が吹き出している風穴です。

　その風は涼しく天然のクーラーです。穴の所にゴゼンタチバナが咲いていました。花も涼んでいる

のでしょうか？



　　　　　　　風穴とゴゼンタチバナ

　９：２０に新穂高のバスターミナルまで戻ってきました。さすがに疲れました。でも槍ヶ岳に登頂

できて何よりでした。

　バスターミナル横にある中岳山荘に入浴。ここは日帰り温泉です。硫黄の匂いがする白いお湯は

温泉効果が期待できます。

　流石に日焼けしていて顔や手首が赤いです。長袖と日焼け止めで防御したのですが、やはり紫外線

はきついですね。

　内湯と露天風呂にゆったりと浸かり、疲れを癒します。４日ぶりに汗と垢を流してさっぱりしました。

　昼食は予定通り平湯温泉の近くにある高山ラーメンの店に寄りました。観光客向けのお店ですが、

魚のダシのスープは甘味のある味で美味しかったです。

　満腹となり、帰途につきました。

　余談ですが、以前は高山ICまでの間にの道端に無人の販売所がいくつもあったのですが、今回は

１箇所もありませんでした。時期や時間が合わなかったのか、もうやめてしまったのか？日本独自の

良い文化だと思いますので、出来れば続けていただきたいです。

　今回は天候に恵まれ、素晴らしい眺望を見ながら雲上の散歩を楽しめ、言うことなしでした。

前回槍ヶ岳に来た時は曇で展望はほとんどありませんでした。山旅は天候で大きく左右されますね。

　それから、槍ヶ岳は上高地からや表銀座からが人気がありますが、今回のコースも静かで

ゆったりとした山旅ができる良いコースだと思います。槍ヶ岳が二回目の方や、大阪方面の方

は１度検討されてはいかがでしょうか。